大連で迎える朝、昨夜飲み明かした酒がまだ少し抜け切らないでいた。昨日大連に無事到着した永倉先生と、曲さんとそこの社員のみんなと夕飯を食べ、大いに酒を飲んだのだ。 社員のみんなは20歳位の若い人がほとんど。日本で1・2年間働いていた経験を持っているので日本語を大体理解し、同世代の日本の若者と比べて向学心も向上心もずっとあって人生の目標も明確。そんな彼らを見ていると自分が情けなくもあり、これからの日本は大丈夫か?と思ってしまうのだった…。 とにかく昨日は大連において永倉先生に会い、一緒に夕飯を食べたことで私は中国最大の目標を達成した。そしてリーリュウの件についても一応の終息を向かえることができた…。今日の午後、私は帰国のために大連を発ち一路上海へと向かう。 午前中は曲さんの仕事場をぶらぶらと見学などして時間を過ごさせてもらう。昼になって曲さんに大連の中心街まで車で送ってもらい、船に乗る前に私と永倉先生を含めた3人で昼食を食べることとなった。 曲さんの馴染みの食堂に入ると、曲さんの知り合いが既に食事中であった。私と永倉先生と曲さんでその仲間に混ざり昼食である。食事は当然うまいのだが、その食事の賑やかさは並みではない。食事のバラエティーじゃなくて、中国人の食事中の会話の騒がしさが並みではないのだ。すごい勢いで喋りまくっている様子は、まるで喧嘩だ。怒りの罵声をお互いに浴びせ合っているようで〔そんなに熱くならないで、まぁまぁ落ち着いて…。〕と端から見ていて思う。