軒先にて  
春大根
 
 村の通りに面した軒先で、この春に穫れた大根を選り分ける母。
 真昼の村には至って平穏な時間が流れ、目抜き通りへと繋がってゆくこの道も、先程からはさっぱりと往来が無い。
 世界的に名を響かせる土楼集落の高北村だが、時折やってくる観光客の一行が去れば、またいつものゆったりとした時の流れに包まれるのだった。
軒先にて 〜春大根〜
 その軒先は承啓楼前のバス乗り場であったが、それはバスを待つ人がいてバスが来るときだけのこと。待合の腰掛石は村民の憩いと社交の場であり、ちょっとした作業の場でもあった。
 
『軒先にて 〜春大根〜』  
<中国/永定/高北村> 18×25p 2004.10
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