人生という日常の合間に見つけた平凡な感動や、過ぎ去る時間のぼんやり思惑。 人生紀行

 
逆光
No.73 信用の価値は〜livedoor〜(1) 2006. 2. 7

 ライブドア社長の堀江貴文氏(ホリエモン)が証券取引法違反の容疑によって逮捕された。
 ここ1・2年(2005年前後)における堀江氏のメディアへの露出、球団買収・拝金主義・IT勝ち組み・選挙立候補‥等々、彼とその会社に絡む話題がずっと事欠かなかったので日本でライブドアとホリエモンの名を知らない人はいないだろう。
 全てはテレビ・新聞等でしか知らないが、あれほどメディアにも政治家にももてはやされた堀江氏に対する事件後の皆の態度の変貌ぶりには驚かされる。テレビで堀江氏についての話しをしている有名人たちの「その前」と「その後」表情の変化は、縁の切れ目をリアルに見せいて、そこにある種の恐怖をひそかに感じたのは私だけではあるまい。
 法律解釈を巡って法廷で争うための“容疑”にもかかわらず既に犯罪者扱いにする有名人やテレビ番組も多く、イジメや風評被害が後を絶たない現実にも目の前が暗くなる思いがした。(しかし、堀江氏からは色々ときな臭い事柄が少しずつ出てきています。その錬金手法や、あるとすれば堀江さんの裏の顔は少し気になるので、注意深く進展を見守りたいところですね‥。)
 
 私にはライブドアに少し思い入れがある。実は堀江氏と仲がいいとか、ライブドア株を取得していたとか‥ではないが、初めて自宅にインターネットを繋いだときのプロバイダがライブドアだった。
 ダイヤルアップ時代も終わりに近づいた、わずか4年前。堀江氏がライブドアを譲り受ける前のことである。
 
 2002年初め、私はパソコンを購入してからインターネットへの接続を検討していた。当時はADSL接続が徐々に広まり出したころであり、自宅のある地域にADSL接続を提供してくれるインターネットサービスプロバイダ(ISP)はあっても高額なものだった。
 とりあえずはダイヤルアップ接続で対応しようと雑誌広告や店頭のパンフレットなどからISPをどこにしようかと色々検討していたのだが、比較検討する情報量の少なさを感じていたので近くの高速インターネットもできる漫画喫茶でネット検索していて見つけたのがライブドアだった。
 「初期費用無料」「ダイヤルアップ接続無料」「メールアドレス無料」「ホームページ無料」というサービスに惹かれたのだ。
 
 
 ダイヤルアップはパソコンから電話をかけることで通信する原始的なインターネット技術(※現在はADSLか光接続が主流)。普通に通話できる電話線があれば基地局の回線工事などしなくてもすぐにインターネットに接続できるが、通信速度がとても遅くて接続の間は電話代がかかる(通話してるのと同じ)。
 一般的には電話会社に支払う電話料金とは別に、その時間都度のインターネット接続料金や初期費用を取るISPが多い。
 
信用の価値は〜livedoor〜(2)へつづく 
 

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